たまにある、お問い合わせなのですが・・・
『B1B2アルマイトって、どんな処理!?』ときかれることがあります。
このB1とか、B2という用語は実際に今でもたまに聞くアルマイト用語になりますが、徐々に使われなくなってきています。
なぜ、使われなくなってきているかというと、この用語は、1952年・1955年ごろの『JIS H8601 アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化』で定められていた規格で、現在では使われなくなった規格になるのですが、今でもその呼称を使われる人もいらっしゃいます。
では、そのB1とか、B2とは当時どのような仕様だったのかというと・・・
1.1952年・1955年当時の規格
1952年・1955年ごろの『JIS H8601 アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化』で定められていた規格でB1・B2という規格は、硫酸を電解液として使用したアルマイト皮膜であることが共通になります。
そして、
B1は、アルマイト皮膜厚さ 9μm以上
B2は、アルマイト皮膜厚さ 6μm以上
になります。
当時の規格を膜厚と電解液の種類を中心に表にしてみましたので、ご参考にしてください。
■1952年・1955年当時のJIS H8601仕様表
※1混酸の記号は主体となる酸の記号+混合した酸の記号を組み合わせて表記します。
現在、JIS H8601で定められているアルマイト規格については、以前の記事でご紹介していますので、そちらをご参考にしてください。
2.アルマイト電解液の違い
先ほどの表で、電解液の違いにより等級のアルファベットに違いがあることを記載しておきましたが、アルマイト処理をおこなう過程の中で、下記の図に示す『アルマイト』という工程での液が違うことになります。
アルマイト液が違っても、多孔質な酸化アルミニウムの皮膜ができることに違いはないのですが、
しゅう酸アルマイトの方が一般的には硬度が高く、耐摩耗性が優れています。
そのほか、外観にも違いがあり、硫酸を電解液としたアルマイトの場合は、電解液温度が高いと、無色透明に近いアルミサッシのような色調に仕上がりますが、電解液温度を下げると黒味を帯びてきます。
しゅう酸アルマイトの場合には、キツネ色からグリーンっぽい色調に仕上がり、昔懐かしいヤカンの色に仕上がります。
この黄色いヤカンは、しゅう酸で電解されたアルマイト皮膜になります。
3.動画で解説しています。
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