先日、ホームページのお問い合わせフォームよりメールをいただいたのですが、

『市販の(株)ミスミ製のアルミフレームを黒色アルマイトにできませんか?』

とのことでした。

以前に、このアルミフレームは見たことがあるので、A6000系の素材に、無色アルマイト加工9μmが施されている状態なのを知っていましたので、寸法的に弊社のアルマイトラインに入るサイズであれば、再加工可能です。

ただし、再加工しますので、

  • 素材の表面が現状よりも荒れて艶が消える可能性があること
  • アルマイトを剥離する為、寸法が減少すること

この二つを了承していただければ、可能です。

ここで注意点、光沢クリア塗装アルミフレームの場合は、塗装されているので再加工は弊社ではできません。

1.アルマイトの剥離

現在、無色アルマイトがされている為、このアルマイトを剥離します。
エッチング槽に浸漬し、アルマイト皮膜を剥離し、スマットを除去をおこない一度、アルマイトラインから取り出します。

アルマイトの剥離については、以前に動画でご紹介していますので、下記の動画をご参考にしてください。

 

2.再アルマイトのために、ラッキング

剥離が終わり、乾燥させ再アルマイトをおこなう為に治具にラッキングしていきますが、アルミフレームは、外径部が外観となる為、接点は内径部で行わなければなりません。

アルミニウム製の針金をアルミフレーム の内側に通し、通電用の接点を取ります。
アルミニウムの針金には、通電できる電流の容量が決まっていますので、アルミフレームの表面積を計算し、アルマイトに必要な電流量を確保できるアルミニウム製の針金でラッキングします。

もしも、ここで必要な電流量を賄える針金の太さを用意しなかった場合、アルマイト電解中に針金が発熱し、溶解してしまいタンクの中で針金が切れてしまう事態になってしまいます。

また、その際には、製品はタンクの中に落下してしまう場合もありますので、電流量をしっかりと把握し、必要な針金の太さを確保することが重要です。

「めっき・表面処理用語集」知りたい用語を検索。こちらで詳しく解説しています。

3.アルマイト加工

ラッキングが完了したら、アルマイトラインへ投入しアルマイトをおこなうだけになります。
ここからは、通常のアルマイト工程と同じになります。

アルマイト工程については、下記の記事にてご紹介していますので、ご参考にしていただければと思います。

『アルマイト工程は、どんな工程なのか知りたい』と相談がありました。

一番右のアルミフレームだけ、艶がありませんが、最初の写真を見ていただくとわかるのですが、最初の無色アルマイトの状態で、すでに艶がありません。
剥離して再加工しても、同じように素材の肌が荒れている影響を受けてしまいます。
これを防ぎたい場合は、アルマイトを剥離した状態でヘアーライン加工をすると、ここまでの艶消し状態にはならなくて済みます。

4.梱包

アルマイトラインから取り出し、乾燥した製品を梱包します。


梱包ですが、たまに新聞・広告などの紙で梱包してある場合がありますが、新聞紙は、大丈夫ですが、広告が落とし穴です。

広告を印刷してあるインクが、アルミニウムが温かい状態で梱包すると製品に転写されてしまう場合があります。
インクの種類などにもよるのかもしれませんが、以前に弊社でインクが製品に写ってしまった経験があります。
写ってしまったものを、水やお湯・洗剤で洗っても取れなくなってしまい、大変な思いをした経験がありますので、注意してください。

表面処理の問題解決します。加工可能な表面処理、お問い合わせ前にご確認ください。

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A5052の黒色アルマイトを行った部品を白色アルマイトに再処理を行いたいのですが可能でしょうか?

リール(釣具)の白色アルマイト を剥離して金色アルマイト にして欲しい

この記事の著者は

株式会社小池テクノ 代表取締役 大橋 一友

株式会社 小池テクノ 代表取締役社長
大橋 一友
毒物劇物取扱責任者
水質関係第二種公害防止管理者
特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者
化学物質管理者
特別管理産業廃棄物管理責任者
危険物取扱者乙種4類