めっきの外観品質とは、たとえば表面に傷があったり、表面が荒れていたり、色むらがあったり などと品質が取り決めの基準を満たさないものを不良品として扱います。
また、めっきの品質を表す基本的な要素については、密着性や硬さ・めっき厚さ・厚さの均一性 などが挙げられます。
主なめっき品質項目と確認方法
めっきの品質を確認するには、項目に応じた試験方法が推奨されおり、下記の表にご紹介します。
めっき品質項目
要求項目 | 内容 | 確認方法 |
めっき外観 | 美観・装飾レベルです。(装飾性 と表面傷など) | 目視確認 |
めっき硬さ | 膜厚に要求される所定の硬さ(耐 摩耗性などに影響します。) | 硬さ試験 |
めっき厚さ | 耐食性・耐摩耗性など寿命に影響 します。 | 膜厚測定 |
めっき均一性 | 膜厚が部位によって偏らないこと (ものの角、隅など部位によって 膜厚が不均一になる) | |
めっき密着度 | 素材とめっき層の界面の強度が弱 いと剥がれやすくなります。 | 剥がれテスト |
めっき耐食性 | 錆び寿命や防食効果に影響しま す | 耐食性試験 (塩水噴霧試験) (キャス試験) |
めっき耐熱性 | 熱間雰囲気での耐食性など | 耐食性試験 |
めっき耐摩耗性 | 軟かかったり薄かったりすると磨 耗が早くなる。 | 磨耗テスト |
めっき耐候性 | 屋外雰囲気での長期耐食性のこと | 耐候性試験 |
めっき品質対応
めっきの不具合に対しては、当然、原因があり良い品質を得るためには、不具合の原因の明確化 と対策が求められ下記のような対応をしていきます。
めっき不良調査
めっきの不良品質について、原因の明確化は論理的に解析して再現性のある対策方法に結びつけ なければならず、QCの手法にも使われる特性要因図の事例を紹介しておきます。
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実際に現場では、こうした正攻法を机上で考えるだけで問題は解決できるほど容易ではなく、感 に頼るノウハウ的対応も多くありますが、効果のある対策を得るために、理屈の裏付けが必ず必 要になります。
めっきの品質
めっき品質は、製造品質と使用中にトラブルとして発生する不具合品質に分けられ、「製造品質」 では、決められたことをきちんと守って製造したか?製造品質管理に着目します。
一方で使用中の「不具合品質」は、
- ①製造上の原因か?
- ②元々の設定が不適切だったのか?(仕様・設計)
- ③それとも実際の使用状態に問題があったのか?(使用)
これらの解析により、品質を見極める必要があります。
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めっきの試験方法
めっきの品質評価試験方法は一部JISで定められており代表的なものを下記にご紹介しますが 下記以外でも、受注者と発注者間での品質取り決めが品質基準となります。
めっき厚さ試験方法 | JIS H 8501 |
めっきの耐食性試験方法 | JIS H 8502 |
めっきの耐摩耗性試験方法 | JIS H 8503 |
めっきの密着性試験方法 | JIS H 8504 |
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