めっきには多くの種類があり、いろいろなモノに、いろいろな目的で、いろいろな方法で使われます。
めっきの方法で分けると!
めっきの方法
めっきの方法で一般的に使われるものには、次のような種類があります。
電気めっき | 電気を流してイオンの電気的反応を利用する方法 |
無電解めっき(化学めっき) | 電気を使わないで金属原子の酸化還元反応を利用する方法 |
溶融めっき | 溶かした金属に漬ける方法 |
めっきの全体的な位置付けを図にしてみました。
目的で分ける
目的で分けると、
- 美しく(外観の美観を得る)
- 錆びないように(錆びることに対しての防食)
- 磨耗しにくく
- 摺動しやすく
- 硬く
などに分けられます。
めっきする材料で分ける
めっきする金属材料で分けると、次のようなめっきなどがあります。
- 金めっき
- 銀めっき
- 銅めっき
- 亜鉛めっき
- アルミめっき
- ニッケルめっき
- クロムめっき
詳しい内容は、また、別の機会に説明しますが主なめっきの使い分けは、下記の表のようになります。
Al | Zn | Cr | Fe | Ni | Sn | Pb | Cu | Ag | Pt | Au | |
アルミニウム | 亜鉛 | クロム | 鉄 | ニッケル | すず | 鉛 | 銅 | 銀 | 白金 | 金 | |
電気めっき | △ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
無電解めっき | △ | △ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
溶融めっき | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
○:めっき可能 △:合金でめっき可能または、単体では不可能
めっきされる素材で分ける
めっきされるものの材質や表面の凹凸状態などによって、めっきの付き易さや処理条件が変わってきます。ものに合わせた前処理やめっき方法があります。
例えば、
鋳鉄へめっき | 表面凹凸で見合った前処理 |
アルミダイキャストへめっき | アルミは酸化し易いため下地に亜鉛置換めっきを施す。 |
亜鉛ダイキャストへめっき | ダイキャストによる表面しわ修正に銅の下地めっきを施す。 |
ガラスへめっき | 触媒による |
プラスチックへめっき | 通電化のために下地エッチング処理を施す。 |
などです。
めっきの構成で分ける
めっきの構成によって分けることができます。
単一めっき | 単一金属をめっきする |
合金めっき | 複数の金属の合金でめっきする |
複合めっき | めっき金属の中に非金属粒子などを混ぜてめっきする |
単一金属ではめっきが付き難い場合でも、合金化することで良い性能が得られるなど、めっきの 成分や構成によって、めっきの種類が増えるのです。
亜鉛めっきを行なっている様子:
めっきは、何に・なぜ・どんな金属を、どのようにしてめっきするかを適材適所に合わせて使い分けています。
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