アルミニウム材料を各種水溶液中で処理すると、水溶液中に含まれる化学薬品の種類の違いにより、

・汚れが取れるだけの場合・・・脱脂
・光沢面になる場合・・・・・・化学研磨
・非光沢面になる場合・・・・・化学梨地仕上げ

の処理ができます。

これらの相違の原因は何か?
一般的に水溶液中での金属腐食においても全面腐食になる場合と、斑点状腐食になる場合があります。斑点状腐食は”ピッティング・コロージョン(Pitting Corrosion)”と言われて、塩化物イオンを含む水溶液中において発生しやすい。

表1 アルミニウムの化学梨地処理法
浴組成 濃度(%) 温度(℃) 時間(分)
水酸化ナトリウム 5~25 50~70 1~10
フッ化アンモニウム
硫酸アンモニウム
5~25
0~10
18~20 2~3
水酸化ナトリウム
フッ化ナトリウム
5~10
4
80~100 1~3
塩化ナトリウム
塩化カルシウム
塩酸
35
4
25
20~50 0.5~1
りん酸
塩化鉄
50~70
30~50
80~100 1~2
フッ化アンモニウム 3~5 20~40 1~5

表1は、化学梨地処理のよく組成を示し、表1を見ると、塩化物やフッ化物を含む浴が多い。
塩素とフッ素は「ハロゲン」と言われる元素グループに属する同族元素であり、その化学的性質は類似する点が多い。

表面処理に関する専門用語はこちらで詳しく解説しています

フッ化物イオンや塩化物イオンは水和イオンとしてではなく、裸のイオンで金属表面に作用する働きがあり、これらのイオンが金属表面の薄い自然酸化皮膜を破壊させる働きもあります。塩化物イオンやフッ化物イオンは、この特殊な働きにより、金属表面を梨地表面にしたり、ピッティング・コロージョンを引き起こさせるのです。


化学梨地の他に、電解による梨地処理も行われることがあります。その電解梨地処理のよく組成も表2のように、塩化物イオンを含む浴が多くみられます。

表2 アルミニウムの電解梨地処理法
浴組成 濃度(%) 温度(℃) 時間(分) 電流密度(A/m²)
塩酸 5~20 20~60 1~2 10~30
硫酸
塩酸
1~2
0.3
75~80 0.5~1 70
水酸化ナトリウム
グルコン酸ナトリウム
8~20
20~25
30~80 3~10 0~80
硫酸
グルコン酸ナトリウム
50~80
0.1~5
60~100 3~10 10~80
硫酸アンモニウム
スルファミン酸
界面活性剤
10
5
40 0.5 10
塩酸
塩化アルミニウム
1
2
10 2~8

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