先日、ホームページのお問い合わせフォームより、ご相談がありました。
『小さなアルミワッシャーのカラーアルマイトを剥離して、シルバーアルマイトにしたい』ということなのですが、平ワッシャーの場合、バスケットでアルマイトを剥離したりしようとすると、表面張力で張り付いてしまう可能性があり、一度、試作で数十個テストさせてもらえるようにお願いをしました。

試作用に届いた製品が、下記の写真になります。

こちらの製品、厚みは、1mmほどあるのでバスケットでも剥がせる可能性はありますが、出来るだけ張り付かないように気をつけながら剥がす必要があります。

1.アルマイトを剥離する。

バスケットに入れて、脱脂→エッチング→脱スマットと工程を進めて、アルマイトを剥離するのですが、その間、しっかりと製品の入ったバスケットを揺動させて、張り付いた製品が剥がれるようにしてアルマイトを剥離していきます。
剥離で一番重要になるのは、エッチング工程で、苛性ソーダで主成分はできています。
この液に浸漬することで、アルマイト皮膜が溶解して剥離することができます。

アルマイトを剥離した製品が下記の写真になります。

2.ラッキンングしないアルマイト法

弊社のアルマイト方法の中に、ラッキングしないアルマイト法があるのですが、方法は非公開のマル秘技術です。この方法でアルマイトをしてほしいとの要望でもあったのですが、
この方法を使ってアルマイトをする場合、ラッキングしないために剥離の時と同様に製品同士が張り付いてしまう恐れがあります。
アルマイトの場合、皮膜は不動態化するため、電解中に製品を動かすことはできないので仕上がりが、どのようになるか、テストしてみました。

仕上がった製品が下記の写真になります。

張り付きはないのですが、平ワッシャーの平面部に接点の跡があります。

これで問題ないのかは、お客様に判断していただく必要があるので一度製品をお送りして確認してもらうこととします。

「めっき・表面処理用語集」知りたい用語を検索。こちらで詳しく解説しています。

3.ラッキングしてアルマイト

通常のアルマイト工程で処理した製品と比較をしていただくように、ラッキングしてアルマイトもおこなってみました。
内径3mmの穴に接点を取り給電しアルマイトをおこないます。

通常の工程と変わりはないので、この方法は問題のない仕上がりです。

仕上がった製品が、下記の写真になります。


この2種類の仕上がりを比較していただき、お客様にどちらの仕上がりが良いか判断していただけるようにしました。

ラッキングしないアルマイト法は、ラッキングしない代わりに、どこに接点が出るかは指定できない方法になります。
そのため外観を重要視する場合には、接点が見えにくいとはいえ、あまりオススメはしていません。

用途にあったアルマイト法で処理することがより良い製品を作ることだと思います。

4.動画で解説しています。


 

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この記事の著者は

株式会社小池テクノ 代表取締役 大橋 一友

株式会社 小池テクノ 代表取締役社長
大橋 一友
毒物劇物取扱責任者
水質関係第二種公害防止管理者
特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者
化学物質管理者
特別管理産業廃棄物管理責任者
危険物取扱者乙種4類