めっきの品質不良の1つに水素脆性という不具合があります。
製造時の不具合が原因で製品が脆くなる現象ですが、今回は、理解しやすいように簡単に説明した記事でご紹介していきます。

1.水素脆性とは

めっきによる水素脆性とは、めっき工程で金属結晶粒界に水素原子が吸着され、水素ガスになって金属の粒界結合力を低下させ、脆くなって破壊する現象のことになります。

これが起きる原因は、めっき工程で水素が吸着されるためになります。

酷い場合は、めっき後しばらく時間が経つと、自然にポロっと破断してしまうといったような現象が起こります。

それ以外にも、高強度なボルトなどをインパクトレンチなどで締結する際に、ボルトの頭だけがポロっと締め付けた力で取れてしまう現象が起こる場合もあります。

水素脆性は、遅れ破壊といって、製造段階での検査などでは発見が非常に難しい現象で、製造後、しばらくして発生する不具合になります。

このため、製造段階でしっかりとした管理を行うことで防ぐ不具合になってきます。

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2.水素脆性防止方法

水素脆性による破壊を防止するには、めっき直後に加熱し、粒界付近の水素ガスを飛ばしてなくすようにします。
めっき業者では、ベーキング炉という電気炉に入れて、温度は200~240℃で2~4時間加熱することで水素を除去しています。

熱処理を施すには、めっき後に4時間以内に行わなければ、効果はほとんどなく、めっき後に速やかに、処理する必要があります。
このような製品を多く取り扱う、めっき業者では、インライン式と言って、めっきラインにベーキング炉が組み込まれためっきラインを保有しめっきされている業者もあります。

この水素が吸着される現象は、めっきだけの問題ではなく、他に製品を酸洗いするときなど、水素発生を伴う工程の場合に起こる不具合現象になります。

柔らかい、軟鋼などでは起こらないのですが、高強度の鉄鋼材料の場合に現れることがある現象になります。

より詳しい情報は、今後の記事でまたご紹介したいと思います。

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