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遠心分離(えんしんぶんり)
ある材料・物質などに対し、勢いの強い遠心力をかけて、分散質(成分)の分離・分画させることを「遠心分離」といいます。遠心力は回転座標系の慣性力(見かけの力)のうちの一つで、物体が円運動をしている時に円の外側に向かって受ける力です。遠心分離は、このような力を利用することによって、比重・成分などが違う物質の分離や精製、濃縮を行うという工業的処理方法です。
油脂(脂肪酸グリセリンエステル)の物理的精製や、ゴムの膠質状水分散物(ラテックス)の濃縮などに方法に活用されています。また、溶解ガラスから、グラスファイバー(ガラス繊維)をつくる方法にも応用されたり、液体中に含まれる微粒子や固体粒子を沈下させやすくしたり、液体を澄み切らせる目的でろ過の工程に利用されるなどし、遠心分離の活用方法は様々です。
遠心分離を行うために使用される機械のことを「遠心機」といい、手回し式ギア回転のものや、高速の電動モーター回転のものなど、多種多様なタイプがあります。