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イオン化傾向(いおんかけいこう)
イオン化傾向とは水の中で単体の金属が化学反応を起こし、イオンになりやすい尺度のことです。イオン化傾向が高い物質は電子を放出する能力が高く、基本的にイオン化傾向が低い金属ほど酸に対して安定であり、高くなるほど不安定で水の中に溶け出しやすくなります。
イオン化傾向が低い代表的な金属として白金、金、銀などが挙げられます。そのため多くの金属製品で腐食の防止や表面光沢の維持のためにイオン化傾向が低い金属で表面のコーティングが行われています。イオン化傾向が高い金属としてはナトリウムやカリウム、マグネシウムなどが挙げられ、反応性が高いため酸や塩基のみならず水とでも激しく反応を起こすことから、保管には注意が必要です。
また、金属を用いた電池を作る場合には、イオン化傾向が異なる二種類の金属をそれぞれ電極に使用し、原則としてそれぞれの金属のイオン化傾向の差が大きいほど高い発電量を生み出すことができます。