お客様からのお問い合わせで、「アルミニウム材料A5052とA2017で同形状の製品を作って、アルマイトを施し青色に染色した場合、色って違うのですか?」というご質問がありました。

アルマイトの皮膜が染色できるのは皮膜の構造がポーラス皮膜になっており、そのポアの中に染色したい色の染料を入れることによりアルマイト皮膜の着色が可能になります。
その簡単な図を下記に掲載します。

一番左側のグレーの部分のようにポアに染料が入ることにより、着色された皮膜となるのですが、アルミニウムの素材の種類毎に、皮膜を生成する際にできるポーラス皮膜のポアの直径が違ってき
ます。
その直径が違うということは、ポアの中に入る染料の量が違うということになりますので、直径が小さいものよりも、大きいものの方が色が濃くなるのです。

また、アルミニウム素材ごとに素材の特性を変化させるために含有されている金属の割合も違いますので、アルマイトを施した際に、その金属等の割合によって発色具合も変わってきますので、無色のアルマイトでも色は違ってきます。

JIS 規格アルミニウム合金展伸材の化学成分の表を下記に掲載しておきます。(クリックすると拡大します)

引用:軽金属出版 アルミニウム表面技術便覧より
下の写真は、同形状の部品ですが、色の薄い方がA5052・色の濃い方がA2017になります。

アルマイトの条件、染色の時間などを全て同じにするとA2017の方が染色は濃くなります。
染色の場合、濃さは時間で調整できますので、A5052も染色時間を延ばし濃い色になるまで染色することで色を濃くすることはできます。

ただし、同じ色調近くまではなりますが染色しない状態でもA5052とA2017はアルマイト仕上がり時の色調に違いがありますので、全く同色にすることは難しいので組み合わせ部品やはめ合い部品等で色調を揃えたい場合は、同材質にて加工することが一番良いです。