お客様からご相談で、弊社でアルマイトをおこなっているアルミボルトの頭部にある白い点を消し
たいとお電話をいただきました。


この製品は、アルマイトの接点を頭部の六角穴で取ることになっているため、六角穴で接点を撮っているのですが、最初の段階では無色アルマイトで生産スタートした製品のため、接点は六角穴でも良かったのですが、黒色アルマイトのバージョンが生産されるようになると、アルマイトの接点位置が頭部のため、接点の白い痕が目立ってしまうのです。

『ボルトのため頭部は外観になるので、とにかく見えないレベルの接点にできないか?』と

お客様との電話の中で、お客様が出荷する際には部品として組み上がった状態で出荷する部品らしく、頭部はどうしても目立つという事がわかりました。

そこで、ネジ部などで接点を取るようにしたら、どうでしょう?と提案させていただくと、ネジ部ならOKとのこと。

見積もり段階から、ネジ部の接点でお話しさせてもらえればと・・・思いましたが・・・こういうお話もよくあるので、

ネジ部を挟んで接点を取り、黒色アルマイト加工する形式に今後変更しますが
そこで少しだけ問題が・・・

1.ネジ部を接点として使う

ネジ部を接点として使う場合、ネジが切ってある部分をチタン治具で挟むように掴むのですが、治具はチタン、製品はアルミニウム。
アルミニウムで作ってある鋭利なネジ山が潰れてしまう可能性もあります。

ネジ山が潰れてしまっては、製品として使えなくなってしまい、外観よりも機能として成り立たなくなってしまいます。

そこで、製品の形状から考えて、頭部下部分のネジ山の無い部分を接点として使う提案をさせていただきました。

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2.現行の治具が使えない

現行の治具は頭部の穴を弾くように、接点を取るタイプの治具なのです。
頭部首下の部分を掴むには、現行の治具ではできないのです。

数量にして2万本ほど生産するためある程度、治具が必要になってきます。
今現在ある治具の中でサンプルを作成できそうな治具を選んでサンプルを作成し、お客様に製品の接点を確認していただくことにしました。


その接点が問題なければ、治具を発注して新しく作ることで生産が可能になります。
接点がNGとなれば、また、別の方法を検討しなければなりません。

今回は、この試作品をお客様に確認いただくことで、結果としてどうなるか、答えが出ていませんが、接点はアルマイトをする上で電流を流すためのものですので、必要最低限の大きさは要しますので、見えにくい位置などで接点を取る等の処置が必要になってきますので、製品として、どこか目立たないかを検討し接点位置を決めていく事が必要となります。

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この記事の著者は

株式会社小池テクノ 代表取締役 大橋 一友

株式会社 小池テクノ 代表取締役社長
大橋 一友
毒物劇物取扱責任者
水質関係第二種公害防止管理者
特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者
化学物質管理者
特別管理産業廃棄物管理責任者