お客様からご相談で、アルミニウムのA7N01の切削品に他社でアルマイトをしたら白く斑点状に 腐食してしまったとご相談がありました。 切削加工メーカーさんは、アルマイト工程中で腐食したのでは?と アルマイトメーカーさんは、材料が腐食していたのでは?と これでは、お客様も困ってしまう状態で、弊社で試作となりました。


まず、想定できる原因を考えていきます。 A7N01はアルミニウムのA7000系の素材分類に入るジュラルミン系の材料です。 詳しくはこちら

このA7000系素材は切削加工中でも水溶性油で切削したりすると、切削中から腐食し始めてしま う厄介な材料なんです。 アルミニウムを沢山加工されている切削加工屋さんに聞いたところによると、油性の油で切削し灯 油洗浄しておくように扱っていると。
それぐらい気を使う素材なのです。

動画で解説しています。

アルマイトは工程中で水を使いますので、特に注意が必要となってきます。 5分も水の中に入れていると腐食してしまうため、スピーディな処理が求められます。

素材が届いたので、素材が腐食しているか・・・見てみると 肉眼では判別ができないレベルの状態です。

肉眼でわかるレベルとわからないレベルの腐食があるのですが、 弊社でスピーディに作業を行いアルマイトをして腐食しなければ、アルマイトメーカーさんで腐食 したことがわかるので、ラッキングしてアルマイト工程へと進めていきます。

「めっき・表面処理用語集」知りたい用語を検索。こちらで詳しく解説しています。


脱脂→水洗→エッチング→水洗→脱スマット→水洗→アルマイト→水洗→封孔処理→水洗→湯洗→ 乾燥と長い工程です。乾燥するまで、腐食がわからない場合もあるので慎重に作業を進めていきます。

完成した製品はこちらです。 腐食していません。


この結果から想定して他社でアルマイトしたら腐食してしまった原因は、アルマイト工程中の水分 への接触時間は長過ぎることが原因ではないかと思います。

自動機で生産する場合、個別に処理時間などを設定できるアルマイトラインや、個別にはできない ラインがありますので、A7000系の素材の場合は十分に注意が必要となってきます。

また、普段A7000系の素材をアルマイトしていないアルマイトメーカーさんだと、A7000系の素 材の処理方法などを知らない場合もありますので、その辺も考慮してお願いする必要があります のでご注意ください。

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この記事の著者は

株式会社小池テクノ 代表取締役 大橋 一友

株式会社 小池テクノ 代表取締役社長
大橋 一友
毒物劇物取扱責任者
水質関係第二種公害防止管理者
特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者
化学物質管理者
特別管理産業廃棄物管理責任者