お客様からのお問い合わせで、たまにあるのが・・・
アルマイトする事で、製品についているキズは消えますか??」

基本的に、キズは消えません。

動画で解説しています。



下記の写真のキズを事例にしてご紹介します。

写真中央部にスリキズのようなキズが、いくつもあります。
このキズがアルマイト後に消えるのか?!

アルマイトの皮膜は、アルミニウムの表面が酸化して酸化アルミニウムに変化することで生成する皮膜ですので、キズの部分も同じようになり、被覆されたりするものとは違うためキズの部分にも同じように酸化アルミニウム皮膜が生成されます。

キズが消える可能性としてお客様が考えるポイントは、アルマイト工程の前処理にある「エッチン
グ工程」苛性ソーダでアルミニウムの表面を1/100ほど溶かし汚れや自然酸化皮膜を除去する工
程ですが、キズの部分もほぼ、他の表面と同じように溶けますのでキズは残ります。

アルマイト工程については、こちらのページをご確認ください。

化学的に溶解させる場合に、原理としてエッヂ部分が早く化学反応を起こし溶けやすくはなりますが、キズが見えなくなるような溶け方はしないのです。

最初の写真の製品は黒色アルマイト加工依頼の製品ですので、実際に黒色アルマイト加工を施した製品のキズの部分を写真で見ると下記の写真のようになります。

キズが残っているのがわかりますか?
写真だと、細かなキズは消えているように見えますが肉眼では光の加減で見えます。

「めっき・表面処理用語集」知りたい用語を検索。こちらで詳しく解説しています。

アルマイトする前に、バフ研磨やサンドブラストなど機械的加工を加えてキズを除去しておくことで、仕上がりの綺麗な製品を作ることができますのでご依頼前に製品を一度ご確認いただいてキズがない状態でご依頼いただける方が二度手間にならなくて済みますのでご注意ください。

もしも、アルマイト後にキズが残っていたら、剥離して再アルマイト加工となりますが、寸法公差の厳しい製品や外観部品等は素材から作り直さなければならなくなる事もありますので、十分にご注意ください。

 

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この記事の著者は

株式会社小池テクノ 代表取締役 大橋 一友

株式会社 小池テクノ 代表取締役社長
大橋 一友
毒物劇物取扱責任者
水質関係第二種公害防止管理者
特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者
化学物質管理者
特別管理産業廃棄物管理責任者