お客様から、「黒色アルマイトを、間違えて白色アルマイトの依頼をしてしまい付け替えできませんか?」」とご相談がありました。

素材は、A2000系のアルミニウムで作成された製品で白色アルマイトを先日施したのですが、その際に、処理内容を間違えて書いてしまったと・・・
A2000系の素材なので、現状のアルマイトを剥離することで少しツヤは消えますが、寸法も問題ない製品であるので、黒色アルマイトに付け替えることは可能です。

アルマイト白

1.アルマイト注文時の注意

図面が添付されていれば、弊社でも気付くのですが、注文書のみの場合には処理内容も材質も注文書に記載されているものを信じて処理してしまいますので、可能であれば、注文書と一緒に図面を添付することをオススメしています。

2.アルマイトを剥離

アルマイトは以前にも書きましたが、不動態化皮膜のため電気が流れません。
アルマイトを施すには、電気を流す必要があり、現在、施されているアルマイト皮膜を剥離して導通する状態でアルマイトしなければなりません。

下記の動画のように、アルマイト皮膜を剥離して再加工することになります。

 


 

「めっき・表面処理用語集」知りたい用語を検索。こちらで詳しく解説しています。

3.黒色アルマイトに再加工

剥離した製品を、治具にラッキングしアルマイトラインへ入れていきますが、エッチング処理をこれ以上してしまうとツヤがさらに消えてしまうため、通常の時間の半分まで減らしエッチングで自然酸化皮膜を除去し、アルマイト工程へと進めていきます。

※どうしてもツヤが必要な場合は、化学研磨でツヤを出すこともできますが、寸法の減少がさらに起きてしまうため、判断が難しい部分でもあります。

ここからは、通常のアルマイト工程と同じですので、完成を待つだけになります。

アルマイトラインへ投入後、1時間半ほどで黒色アルマイトが施された状態で仕上がってきました。

剥離後アルマイト黒

4.動画で解説しています。


 

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この記事の著者は

株式会社小池テクノ 代表取締役 大橋 一友

株式会社 小池テクノ 代表取締役社長
大橋 一友
毒物劇物取扱責任者
水質関係第二種公害防止管理者
特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者
化学物質管理者
特別管理産業廃棄物管理責任者